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福岡・九州地域演劇祭
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2008年 07月 15日
この前イムズでとあるコンテンポラリーダンス系の舞台があったのだけど、公演が始まって、出演者が出ると同時に、笑いというか、いわゆる「出ウケ」みたいなのがあったんだよね。
これって、その人のパフォーマンスとか、演技とか、技能とかではなくて、「その人」がみたくてくるわけで、これって、いったいなんなんだろう。と思ったわけです。 以前、ダウンタウンの松本人志が、テレビで出ウケする観客に向かって、怒っていたようなシーンをみたことがある。それもネタなのかも知れないが、自分がセンスとか経験とか努力によってつちかったものに存在意義を見いだせば、それよりも軽薄な出ウケが許せないという気持ちは全く正当なものだろう。 (このとき、松本人志がそういう経緯で、不満だったのかどうかは知らないが) 翻って、一観客の立場として考えるならば、舞台に立っている人が「センスとか経験とか努力によってつちかったものに存在意義を見いだしている」と思うならば、これは出ウケは厳に慎まねばならない。それは失礼である。 逆に、センス・経験・努力とかではなくて、ただ存在だけでいいというならば、出ウケもぜんぜんオッケーだろうと思う。悪い意味で芸能人扱いっていうか。 で演劇についていうならば、個人的には、後者を中心とした舞台にはあんまり興味がないかな。前者を期待して見に行き、舞台に立っている人も「センス・経験・努力」で勝負しているのに、お客さんが「存在」だけで、出ウケしていると、個人的にはちょっと引き気味になるかんじだ。 そして、主催者がそういう客席を許容しているならば、それが主催者の方針なんだろうから、自分には合わないのかなぁと思う。 この視点で行くならば、劇団四季とかキャラメルボックスとかは、そのメジャーっぷりに比べて、出ウケ的なものが相対的に少なく(自分が見る限り)、たいへん素晴らしい観客たちだとおもうし、そのような関係性を観客とつくっていくことになみなみならぬ努力をしている主催者(この場合は劇団に)深い敬意を払わざるを得ない。 といっても、そういう小難しいことに価値をおく観客の方が圧倒的に少数だろう。 かくいう高崎も美術展示に値札がついていれば、その作品が発する何かを吟味しないだろうと思うし、イムズで、映画の試写会かなんかあって、蒼井優がくるらしいのだけど、それはいきたいなぁとおもったし、出ウケ的反応をすると思う。
by sailitium
| 2008-07-15 12:55
| 作劇のこと
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Comments(1)
Commented
by
師匠@mixi
at 2008-07-16 18:17
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その出ウケ=センス+経験+努力の積み重ねから生まれるブランド力・人気力、であれば納得できるのでしょうね。
でもパロディ気味が絶妙だとか造形が秀逸だか等の理由で出ウケするケースも考えると、それはそれで賛辞かもしれませんね。 オーバーアクションで出ウケ(に限りませんが)を表現する観客は甚だ疑問です。
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