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福岡・九州地域演劇祭
プロフィール たかさきの簡単プロフィールです。 PINstage たかさきの舞台芸術関係の活動の屋号です。 FPAP 福岡の演劇等舞台芸術を支援するNPO法人です。最近のメインはほとんどココです。 九州地域演劇協議会 九州内の6つの地域演劇支援団体により設立。 FPAP職員の日々之精進 FPAP常勤職員がおくる赤裸々日報。 制作者は語る(fringe) 全国の制作者による注目のブログです。 昨日 今日 トータル にほんブログ村 スパム対策でトラックバックには、送信元記事にこのブログへのリンクが必要になっています。どうかご了承ください 最新のコメント
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2024年 12月 23日
(以下、生徒創作ならば。です) 高校演劇の九州大会を見に、沖縄に行っていた。 2日間で、5本の芝居を見た。 そのなかで、日田高校。とにかく、すごかった。 私も、高校演劇上がりなので、高校演劇はこれまで100本くらいは見ていると思う。 優れた作品と言い得る作品は30本以上は見たと思う。 *まぁ、地区大会だと20% 県大会だと50% 九州大会だと80%は、優れた作品である。 *芝居で言うと、1000本くらいかと思う。 で、優れた作品を見ると、素直に感動するし、演劇っていいなぁと思うわけだけど、日田高校の作品は、そういう優れた作品とは別のレイヤーに存在していた。 作品の大枠は、以下の通り ・舞台は、非常に偏差値の高い男子校。 ・性欲のはけ口に困って、みんなで元気よく「おっぱいもみたい!!!」と叫ぶ男子高校生たち ・男子校が女子校になって、3人の女子が来る ・勉強の仕方とか、すごく頭のいい学問の議論する生徒。恋愛観の議論が交錯して、ひとつのやり取りが、学問・恋愛の議論として同時に成り立ち、当初は学問の話がだんだん恋愛になってくる ・アンドロイドや人工知能の話が入ってくる ・天変地異や政変などには予兆があるはずだという伏線 ・勉強合宿で、男女急接近。三者三様の恋愛観や、悩みなどが提示される ・最後どういう終わりなのかはよくわからんが、「映像の世紀的テキストビジュアル」みたいな、PMで、ババーンと終わる。ようわからんが、ある日を境に、民主主義的な自由が全てなくなったということ理解した。 理系や文系の小難しいエピソードや単語もバシバシ出ていたが、幸い私はそのネタを知っていて、着いていくことができた。 *私が知識自慢したい審査員なら、A or not Aのところで、シュレーディンガーの猫の話をしただろうが。 男性の性欲とか、恋愛とか、これから人間や社会がどうなっていくのか、AIやアンドロイドが発展し、シンギュラリティを達成したあとに、どうなっていくのか、みたいな哲学的・科学的なモチーフが込められていた。 様々なエピソードも、wikiでちゃちゃっと調べました的な表層の知識ではなく、作家の思想や身体に落とし込んだ上での使われ方をしているという感じもした。 脚本書いた人が、ものすごく頭がいい人であることは疑いがない。 一応、私も、高校とか大学とか、そこそこにはそこそこな感じではあり、秀才・天才をみる機会を持てたけど、その経験からしても、この作品については、天才が作った作品という印象が残る。 テクニカルの演出で特徴的だったのは、PM(プロジェクションマッピング)。幾何学的な模様が流れていたりしたが、あれは、人工知能を表していたのではないかと思う。そして最後の「映像の世紀的テキストビジュアル」は、効いてたね。 立体性のある、スクリーンを作って、キーとなる単語(作品中でも使われていた単語)をババーンとだしていた。 で、観客の雰囲気としては、なんかすごいが、なにがどうなったのか、よくわからなかった。という感じで終わったと思う。 脚本の完成度が高かったかと言うと、決してそうではない。 主な3つのモチーフ(性欲、恋愛、社会)が、一本のストーリーの軸にうまく絡まっていたかと言うと、それは絡まっていなかった。 まぁ、見てる側としては、一本のストーリーに、提示されたモチーフが絡まってないと、カタルシスがない。だから「すごいが、よくわからない」という消化不良にはなっていたと思う。 でも、それは、作品の構想がでかすぎたから。 この構想のデカさ、射程の広がりは、マジですごい。高校演劇どころか大人の公演でも、ここまではない。 (自分が思いつく範囲で言うと、一番近いのは鴻上尚史) きれいにまとまっている作品もいいが、まとまってないけどスゴイ作品もいい。 私は、この作品が何を志向していたのか、演劇的にどのへんでうまくいってないのかとかはある程度はわかったような気になっている。 作者に説明させれば、「この部分はこうで、この部分はこうで、このような繋がり方をしている」ということは、完璧な説明をするかもしれない。 しかし、観客に伝わらなければ、それは伝わるような構造になっていないということで、演劇作品としてはうまくいってないと言われるのかもしれない。 (もちろん、お客さんの10割の理解を狙うか、1割を狙うかはあるが、ひとりも理解できないようでは、それは評価しにくい) しかし、そんなことはどうでもいいね。 とにかく、すごい。これは10年に一人の天才だ。 私も、地域で長くやっていて、福岡・九州から天才が出てきて、地域の演劇シーンを一変してくれることを夢見ている。 で、これまで優れた高校演劇を30本くらい見て心を動かされ、時に目が潤んだりしたけども、別次元の何かがでてきたという印象だ。 これまで私が見た優れた作品は秀才たち(あるいは顧問)が作った、よくできた作品の範囲であって、それらを覆す天才というものをみた。という印象だ。 この作家の世界観が、すごい。 私は、どんな劇団の芝居でも、毎回見たいとは思わないのだが、この作家の作品は毎回みたい。 違う言い方をすると、これまで140kmのコントロールのいいピッチャーばかり見ていたが、コントロールは定まらない160kmを投げる高校生をみた。ってかんじだね。 審査員講評は聞いてないからあれだけど、普通の優良賞で終わっていたということは、この作品の価値が理解できなかったのだろう。 今回の審査員、初日の公表を聞く限り、審査員として適性にはちょっと疑義のあるお方がいたように思えた。しかし、そうじゃなかったとしても、この作品が、10年に一人の天才がなしうる成果であるということを理解できるのは、平均的な審査員には難しいことかもしれない。 さらに、それがわかったとして、「こういう10年に一人の才能を、世に広めるために、九州大会は存在する」という、九州大会の企画の可能性に気づく必要もある・・・(2) (他の作品も優れた作品揃いだったが、まぁ、例年、これくらいの優れた作品は出るもので、それが大人の創作だったら、当然、上に書いた大会の機能ことを優先すべきだね) 10年に一人の才能ってのは、見てる途中でわかったけど、(2)の方は、気づくのに見終わって20分くらいかかった。 (おまけ) ・性欲から話が始まって、科学・人類・哲学といったものを絡めていって、最後に遥か彼方までぶん投げられる作風といったら、それは鴻上尚史の脚本そのものだ。 ・「水に入るな」って言って、バシッと腕を掴んで海に入るのを止めるシーンがあった。あれはアンドロイドが水に弱いという前提に連なる伏線だったけど、おそらく回収されてなかったよね。 ・「おっぱいもみたい!!」のところは、男子のパワフル演技が炸裂していて、個人的には好き。しかし、女性的にはどどん引きだろうと思う。が、別の席で見てた知り合いに聞くと、女子高生にも結構受けていたらしく、男子の性欲を肯定的に受け止める女性のあり方ってのは、生理的に存在するもので、ポリコレがいくら頑張っても、人間の真実は止められない。まぁ、笑ってはいたが、おおっぴらに笑うわけにもいかず、押し殺したように笑っていたとのことで、ポリコレが人間の生理を抑圧していることはよくわかる。 ・PMにでてきた単語で作中で出てこなかった単語として「全権委任法」というのがあって、その単語は、たまたま捉えることができたラッキーだったけども、作品を理解するのに役立った。 ・個人的には、高校演劇に天才現わるでいうと、横内謙介氏、中屋敷法仁氏が、個人的にはぱっと思い浮かぶ。そして、お二人とも全国大会に行った。これは、ブロック大会の審査員が、作品が良くできていたとかじゃなく、日本の演劇シーンにとってこの天才の才能を世に広めることが必要。と思ったんでしょうね。知らんけど。作品が良かっただけかもしれないけど。 ・まぁ、そう考えると、今回の審査員は、責められないけど、日本の演劇シーンを前進させるための後押しの機会をみすみす逃したとは言えるかもしれない。 ・付け足しみたいで申し訳ないが、演技について言うと、パワフルな演技と繊細な演技があり、ともに九州大会の平均的な水準は優にあった。 ・生徒創作じゃなくても、この作家の人は劇団活動を初めて、その才能を世に問うてほしい。なんでも手伝いたい。
by sailitium
| 2024-12-23 12:30
| 観劇して|感想・批評
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