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福岡・九州地域演劇祭
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2018年 12月 25日
照明、音響、装置にいろいろな工夫があって65分の時間と空間を埋められていたと思う。 大学生の男(トニオ?)と、専門学校生の男の子が同居してるアパートの一室が舞台。 天井からはへんな瓶のようなものが10本くらいぶら下がっている。 大学生の男は、騒音に過敏で、ときに幻聴が見えたりする。その幻聴に振り回され、やがて生活は破綻していく、、、、 みたいなストーリー。 専門学校生の男の子は中性的な感じで、トニオとの生活を守ろうとしている。その瓶が実は覚醒剤の製造過程であることを知っても、近所の猫を殺しても、トニオを守ろうとする。 ついにはトニオの兄が介入してきて、警察に行こうとするのだが、トニオとの生活を守ろうとして、兄を刺してしまう、、、 最後に社会生活の破綻に直面する主人公といったかんじの純文学を読み終わった後のような観劇後感。 ドラマ性もあったと思うが、基本的には自分探しもしくはモラトリアム的演劇に位置づけられるだろうと思う。 あるいは、胎内に留まっていたいてきな。 こういう作品を作りたいのではないか、、、というところを推測するとすると、それにはだいぶ近いところまで行けてたのではないかと思う。 ここからは、好き嫌いに近くなるけども。 演劇公演のセオリーとしては、ストーリー性やドラマ性をとって、より多くのお客さんを巻き込んで、 それでいて、同じようなテーマや観劇後感を与えることは可能で、そっちのほうが自分の世界観をより社会に問えると思うんだよね。 方向性問題なので、それがしたいのかどうかはわかんないけど。 人魚の這った後の床は水が濡れててほしかった。 あの狭い空間で、怒鳴ること数度。あれは、演劇の世界観にお客さんを引き込むという意味では逆作用だと思う。 瓶とか、アパート模型とかは、空間を埋めるのに効いていたと思う。水の生音、騒音のSEなんかも、工夫していて演出的に効いていたと思う。
by sailitium
| 2018-12-25 12:35
| 観劇して|感想・批評
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