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福岡・九州地域演劇祭
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2018年 11月 07日
「ナ チャレッチ」感想の続き。
これは作家の幸田氏の特徴でもあるけど、対立軸を作るために、かなり露悪的で「そんなやついね〜よ」ってやつが出てくることがある。 下町ロケットの軽部さんみたいな人がね。 (下町ロケットの軽部さんは、嫌味なキャラクター設定なんだけど。嫌味の言い方とか定時で帰るときの帰り方とか、そんな奴いね〜よってくらい露骨に嫌なヤツの演技なのだ) 今回の作品では、その居酒屋の経営元の会社の社員として働いている日本人の男性社員が、そんなかんじだった。 韓国人がいる前で、おもいっきり韓国や韓国人のことを悪くいう。ネトウヨがツイッターとかで書くようなことをそのまま言う。 韓国人が目の前にいるときに、日本語でとは言え、悪意を込めてそんなことを言うやつは、世の中にはいない。 そして、これがストーリー展開のきっかけになっていて、ほとんどこれ起点だったから、その後の展開についても、鵜呑みにはしにくいかんじになってしまった。 その後の流れとしては、そういう男性社員が、その場にいた韓国人の「復讐」にあい、会社で嫌がらせをされて、会社を辞めるしかないんじゃないか、、、みたいなところに追い込まれていく。 コレも、展開としてちょっとどうなんだと、、、無理がありすぎるんじゃないかと、、、 これは、作品とは直接関係ないけども、こういうかんじ「復讐」って、韓国の文化では一般的なことなんだろうか? その「復讐」が、果たして是か非かという議論もなされるのだけど、韓国人は、みな「当たり前のこと〜」みたいなリアクションであった。 これが、韓国人の一般的な考え方であれば、韓国人恐ろしいなと思うんだけど、日本人の感覚では、そういうところでひどいこと言ったからといって、その人の会社で退職に追い込むような「復讐」をしようとまでは思わないだろう。 これが、単なるフィクションなのか、普通に韓国ではよくある風景なのかはとても気になった。 よくあることならば、この展開は、ご都合主義ではなく、特にリアリティを失ってはいない。 脚本については、前日に書いたように、すごいなと思うところもあり、ご都合主義的に思えるところもありで、バランスがいいのか中途半端なのか、難しい所だ。 今回、役者の演技の交通整理という点で、演出の仕事はかなり良かったと思う。これは、バランスがよかったと思った。 幸田氏が脚本を書いて演出すると、露悪的なセリフを露悪的に言わせてしまって、露悪さが全面的に出てしまうが、今回の演出では、その露悪さを低減させて、バランスのいいところに近づけていた気がする。 そういう意味で、プロデュース公演を見たなぁ。という嬉しさがあった。 九州で、脚本家と演出家が違うということで、違ったテイストのものが見られるということは、あんまりできない経験なんだよね。 役者のことについて。 韓国の俳優は、みんな演劇学校でているか、それに準じた役者たちだよね。みんな役者としてうまかった。 韓国では、演劇の学校が発達していて、「こういう時には、こういうふうに身振り手振りをする」みたいな教育を受ける。 なので、演劇学校出て、その方法論でやっている役者の演技はある程度似通っていて、何度か見るとすぐわかるようになるのだ。 (しかし、演技の方法論があるという強さもある。むしろ大きいかもしれない。) 一方、日本の出演者はみんなモデル系で、ルックス的にはいいんだけど、ちょっと演技が弱かったように思えた。 もちろんヘタとかではないけど、韓国の4名は全員うまいかんじで、日本の役者は、役者のしての魅力に伸びしろがあるというか、まだ硬さが残るな、、、というかんじがした。 それで、演技の質もだけど、日本の役者は、素に近い演技というか、抑揚や動きの少ない演技。 韓国俳優は、抑揚や動きのある演技という、演技の方向性の違いがあるんだけども、演出が効いていて、おそらく韓国側の方を抑えさせたんだろうけど、違和感の少ない範囲の方向性の差異にとどまっていた。 これは、よかったなと思う。 全体として、作品はバランスよくよくできていると言えるかとも思うけども、ちょっと物足りない部分もあった。作品に全体として熱をあまり感じなかった。無難に上手く作りましたというかんじもした。 商業のプロデュース公演で、よくあるかんじの方向性だ。 当然、プロデュース系の公演だから、失敗はできないし、冒険するよりも手堅く行こうというのは最もなことだし、それをしっかりとやれるのは、一定の技術があるからこそできることだ。 しかし、企画には熱を感じるんだよね。 相当な熱がないと、やり遂げられることではなくて、そこはレスペクトせざるを得ない。ほんとうにすごい。 やっぱ、こういう難しい企画で、作品もここまでの作りになってくれば、バランスが良いか中途半端かで言えば、やっぱバランスが良くうまくできているに近い立場を取りたい。 あっ、そういえば徴用工の話が、こういうタイミングできちゃったなぁ、、、
by sailitium
| 2018-11-07 12:38
| 観劇して|感想・批評
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