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福岡・九州地域演劇祭
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2014年 06月 21日
演劇公演とか企画で、「作品批評(劇評)」「公演批評」「企画批評」を、わけて考えてみるとおもしろい。
どっかで書いたかもしれないけど、ちょっとツイートする機会があって、「作品批評(劇評)」「公演批評」「企画批評」の違いについて考えたい。 これは、単純に定義の問題とか言葉遊びの問題を超えて、はっきりと違うものである。 「作品批評(劇評)」 演劇でいえば、作品批評はほぼ劇評といっていい。純粋に舞台上で行われることへの批評である。 ただ、劇評と冠されたものの中でも、ほとんどが脚本批評だったりするものがある。 テクニカルやキャストのパフォーマンス、演出の仕事も総合して捉えないと劇評とは言いがたい。 「公演批評」 「公演批評」は「作品批評(劇評)」よりも広い視点が必要になる。 また、「公演批評」の基礎は「作品批評(劇評)」になる。 例えば、作品が良くても客席がすっからかんだったら、公演としては失敗だ。また、作品が良くても、受付のハンドリングが良くなくて、お客さんに不快な思いをさせちゃったら、公演としては疑問符が残る。 こんなふうに、「公演批評」と「作品批評(劇評)」はちょっと違うものである。 「作品批評(劇評)」に、受付の良さとか、動員とか、広報とか制作的なことも含めて、公演がうまくいっていたかどうかまでをバランスよく視野にいれることができれば、「公演批評」だ。 劇場が芝居にあってないという問題があったとしよう。これは「公演批評」に入れるべきか、「作品批評(劇評)」に入れるべきか、ちょうど真ん中くらいのところだ。 「企画批評」 「企画批評」は、さらに視野が広い。 その作品を、その場所で、そんなふうにやることに、意義があったのかどうか?みたいなことになる。 企画のプレゼンとかでは、「なぜ、今、ここで、その作品をやる必要があるのか?」みたいな課題が、ほぼ間違いなく用意される。 たとえば、以下の様なやりとりがなされる。 「昨今、わが町では、若者のコミュニケーション不全が問題とされている。今回の作品は、そういう問題に正面から取り組むものである。作品を見た町民が、そういった問題に対して考えるきっかけとなる。また、そういう環境にある若者を受容的に理解する答えが含有されている。よって、今、わが町で、この作品を行うことには重要な意義がある。」 みたいなね。 他にも「とてもいい内容だと思うが、それをやっているところは多い。うちがやっても、地域全体のメリットは少ないのではないか?」とかも、企画批評的な見方だ。 その企画が、社会に対して有効だったかどうか。主催者の持つミッションにかなうかどうかみたいなことへの批評が「企画批評」である。 残念ながら、こういうことにしっかりアプローチした文章は、ほぼ流通していない。 (あいちトリエンナーレ|中日新聞の座談会 は、企画批評だった (→後述)) 演劇公演よりも、人材育成企画のほうが「企画批評」はやりやすい。企画の目的が比較的はっきりしているからだ。 たとえば近年、FPAPでは役者ワークショップをほとんどやらなくなった。これは、今の福岡では役者分野は他の分野よりも充実していて、他に優先すべき課題があるという、現状分析の基にそうなっている。これは企画評的な考え方だ。 地域演劇シーンの活性化がミッションである団体があるとすれば、その地域の抱える問題を発見して、重要度や費用対効果の高いものからやっていく必要がある。 公共ホールの場合、地域から表現人材を育成しようと考えているかどうかが大きなポイントになるだろう。やはりまず最初は、鑑賞環境を整備することが重要だからそこから着手すべきであろう。人口が多くて商業ベースの鑑賞機会が一定程度あるならば、商業ベースでは触れられない作品の鑑賞機会となったり、市民劇みたいな創作機会の提供をとなるだろう。 まぁ、難しいのは、人間、自分が関心があることは重要な事と認識し、そうでないことは軽視する。役者は俳優WSを望むし、制作者はアートマネジメント講座を望む。 自分の関心と地域の真のニーズを分けて考えることは難しい。 これを分けて考えられる人は、国内でもごく少数だろう。 自分の関心と地域の真のニーズがたまたま一致していたというケースもありうる。こういう人はラッキーだ。 (批評と感想の違い。私の定義) 相手がやりたいことを理解して、そのうえでこういう方が良かったのでは?っていうのが批評。 相手がやりたいことを理解する作業なしに、好き嫌いや決めつけで書いているのが感想
(参考) あいちトリエンナーレ|中日新聞の座談会を高く評価するとともに、同新聞に反論も同等レベルの扱いで載せるべき http://fringe.jp/blog/archives/2013/11/02181635.html 福岡の人も演劇の「企画」への目が高くなってきている http://sakuteki.exblog.jp/19636108/ 企画批評という概念がないから、作品批評のレベルが上がらないのかも。それと戯曲批評と作品批評は http://sakuteki.exblog.jp/19955679/
by sailitium
| 2014-06-21 12:48
| 劇評・批評について
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