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福岡・九州地域演劇祭
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2013年 09月 02日
意識された嘘と意識されていない嘘
先週「誘拐されちゃったかもしれない」をみた。 芝居の感想は、直接関係者の方に伝えたので、割愛するとして。 川口氏の脚本が中心になってくるけど、ガラパではボリューム感を大切にして、芝居の器を拡げて、それによる矛盾は劇団力で乗り切る。という感じだったと思う。 今回は、芝居の器を拡げすぎずに、初見で矛盾を感じない脚本の作りになっていたと思う(微修正出来る範囲のことは別として)。 でかい車であちこちぶつけながら豪快に山道を走るのと、セダンで舗装した道を安定走行する くらいの違いがあった。 しかし、この両者で、どちらがよりよい芝居というべきなのかはわからない。 そりゃー、ボリューム感満載でひっかかる矛盾もないみたいなのがベストなのだろうが、もう無い物ねだり的な話になる部分もある。 どうしても、ちょっと演劇やってます。みたいな人は、自分が得意なところを評価基準にして、そこにアラがあれば批判的に言うし、そうじゃなければ好意的に見る*。 だから、昔の高校生は、「みんなでしゃべるところは、ちゃんと声をそろえた方がいいと思います」みたいなアンケートがやたら多かった(笑)。 今では、ちょっと演劇やってますみたいな人が、似たようなことを言う。 しかし、そういうのはせまいな見方にすぎない。 そういうのを超えて、普遍性の高い評価軸に意識して着目しないとなぁ。とか考えた。 たとえば、「一つの部屋に20代中盤くらいの男女が4人、全員が記憶を失って、自分が誰でここがどこなのかわからない」という状況は「意識された嘘」であることが、はっきりして、こういうのはスコッと入ってくる。 一方、お互いに面識がない、男女4人が、これと言ったきっかけ無く、短時間で妙に物腰とかがなじんでいたら、これは「意識されていない嘘」という感じがして、こういうのはよくないんじゃないかと思う。 これだと、当たり前すぎるなぁ。 * 自分がこれから逃れているとはいってないので。 でも、なんか最近は、自信がないときなりの情報収集とか、振る舞い方とかはわかってきた。
by sailitium
| 2013-09-02 12:40
| 観劇して|感想・批評
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