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福岡・九州地域演劇祭
プロフィール たかさきの簡単プロフィールです。 PINstage たかさきの舞台芸術関係の活動の屋号です。 FPAP 福岡の演劇等舞台芸術を支援するNPO法人です。最近のメインはほとんどココです。 九州地域演劇協議会 九州内の6つの地域演劇支援団体により設立。 FPAP職員の日々之精進 FPAP常勤職員がおくる赤裸々日報。 制作者は語る(fringe) 全国の制作者による注目のブログです。 昨日 今日 トータル にほんブログ村 スパム対策でトラックバックには、送信元記事にこのブログへのリンクが必要になっています。どうかご了承ください 最新のコメント
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2020年 09月 02日
「となりの田中さん」は、ファミリータイプの4戸が集まる住宅、そこに住む4世帯の名字がみな「田中さん」だって言うんだから、そりゃ大変。というところから始まる物語だ。 この4世帯は、アラサーくらいの年代だろうか。いずれも夫婦で住んでおり、どの世帯も少しだけ問題を抱えている(中には少しではすまない問題を抱えているが)。決していいことばかりではない。うまくいかない、解決が難しい問題に突き当たる。 そんな脚本に大学生が挑む。 ミライは明るいと信じている大学生が、そのような脚本に接するということは、見ようによっては少し残酷なことでもある。汚い大人にはならないと信じている大学生に、汚い大人の役をやらせるようなものだ。(今の大学生はもっと現実的なのかもしれないが) 小劇場系の作品にしては珍しく、脚本からその人の人生や価値観を読み取り、それに沿った演技が要求される脚本でもある。役者が個性を持って演じるだけでは不十分で、各大学の出演者が、どのように役や台詞をモノにしていくのか、最大の見どころだと思う。 物語は紆余曲折、終幕を迎えるが、そこでは「許すこと。受け入れること。」という姿勢が物語を読み解く鍵になっているように思える。 結婚し、一緒に住んでいても相手のことはよくわからない。もっと言えば自分のこともわかっていないのかもしれない。予想もしてなかったようなミライが現実になる。 そのような時、どのような自分であるのか、どのようなことができるのか。 許すこと。受け入れることは、妥協とも言えるし、成長とも言えるだろう。 本作品は、九州戯曲賞を受賞している。 これまでにたしか3度は上演され、今回で4度目となる地域の生んだ名作だ。 コロナ禍で、作品作りをするマインドも、演劇を見ようというマインドも下がっていると感じる。 この公演はリーディング公演ではあるが、ただのリーディング公演ではない。そこまでやっちゃうの?というリーディング公演である。
ーーー 気軽に見れるチケット料金になっています。 感染対策にも十分取り組んでいます。安心して劇場にお越しいただき、彼らの挑戦・地域の生んだ名作を見てほしいなと思います。
by sailitium
| 2020-09-02 12:37
| 観劇して|感想・批評
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