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福岡・九州地域演劇祭
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2018年 02月 19日
椿楼「声なき声の詩を聞け」をみてきた。
1800−2000円。 135分 ある日、街の一角に死体があった。その死体を発見する人々。いつの間にか死体は処理されていた。 そのことを心の何処かにとどめている人が、つながりを持ち始める。 みたいな構造は、とても興味深いし、面白いなと思った。 そして、その死体なのか似た人なのかはわからないけども、その人なくなってた人がまた現れるというところや、あえて意味づけするなら、娘の心の闇を解き放つために現れた、、、みたいなところは、こうやって書くとありがちになってしまうけど、そういう既視感がないかんじで見せれていたと思う。そこもとても面白いと思った。 1800−2000円となると、映画より高いので、意欲作でとどまらずに、それなりのクオリティのものを見せてほしい(もしくはぶっ飛んだ魅力があるとか)というのが自分の個人的な基準だ。 今回の舞台では、脚本・演出・役者の演技・照明・音響・衣装の部分で、行き届かないところが多く見られて、個人的には不満なところだった。 以下、気になったトコロを箇条書きで書いています。 共感が先に立って理解の邪魔をするようなお友達とかは読まないほうが良いと思います。時に苦言を呈することもできるようなら親友ならぜひ読んでやってほしい。 以下につづく ↓ ーーー こっから先は、ほめてるところが少ないので、そういうのがダメな人は、読まなほうがいいかもしれません。 (初見だけなので、事実関係で誤っている部分もあると思います。) ・人は、ちょっと見かけた程度の知らない人にそんなに話しかけない。 ・人は、知らない人に話しかけた上、隣にも座らない。特に女性は。 ・人は、そんなに公園みたいなところでしょっちゅうお弁当は食べない ・人は、そんなにいちいちスーパーで店員に話しかけない。品物の場所を聞くのはともかく、レジの場所を聞いたりしない。スーパーでは。 ・サラリーマンが女子高生につきあう動機が不明で違和感。万引きしてたとか、いじめられてたとか、自殺しようとしてたとかを目撃したとかなら、まだなんとかわからなくもない ・現代において血縁にないアラフォーの男性と女子高生が平日の昼間一緒にずっと歩いてたら、職務質問されますよ。 ・仮想じゃなくて現実の話だから行動の動機があるていど、リアリティの制約を受けなければいけない。たとえば、生と死の間にある空間という設定なら、女子高生がアラフォーのサラリーマンと議論していたりしても不思議はない。 ひっかかる展開が多すぎると、自分は作品を質が高い作品だとおもえなくなる。 ・「一緒に考えるよ」って、なんの解決にもなってないので、その言葉で、結婚への大きなハードルをクリアしてしまうというのは自分には説得力がない。 ・スーパーの店員さん(後輩のほう)は、基本、コミュ障設定のつくりだよね。それは、それでいいんだけど、その人が女子高生のときに、ヒロイン?の父親(高校教師)と不倫して、家庭壊して、、、って設定は無理がないか。 その父親は、そのときの(不倫の)恋愛が人生で最も幸せなときだったとかまで言うわけで。それなりの魅力はもってないと無理じゃないか。すごい美人設定とか、または黒木華系とかの。 せめて、頭も良くてコミュニケーション能力も高くて、でも、高校教師の死をきっかけに、ふさぎ込んだというふうに読めるようにしとかないと。 ・「セイイチさん!?」はなくないか?。だって死んでるんでしょ。数年以上前には。数年以上前に死んだ人が、実際に生きてた!!にしても、めっちゃ似てる人っやん!でも、あの言い方はない。 ・多くの役者の演技が固い。身体面も感情面も。基本的な稽古の量が不足している。三原氏はリラックスしてさすがに安心して見れるが、ほかの役者との演技の方向性が違うので、浮いていたと見える人もいるだろう。これは演出の責任。 ・父親が、不倫相手の女子高生ことをとても露悪的に言うのだけど(「興味はない。なんでもやらせてくれた。暇つぶしだった」)、娘のルサンチマンを解消するためだとしても、そこまでは言わないだろう。父親にとっては、その女子高生と付き合ってたときが、人生で最も幸せなときだとしたら、そこまで彼女を貶めるようなことも言わないだろう。 (まぁ、言ってもいいけど) ・遅刻客が多い。みたときのお客さん50人位だったけど、3人くらい余裕で開演後にきた。芝居を見慣れてない、友達客の割合が多いと、こうなる。これは、現実的には避けられないし、新規のお客さんを呼ぶ努力をしているから、良いこと。 アンケートが共感アンケートが多くなるので、留意が必要。 ・群像劇としては、成立してないんじゃないかなぁと思う。普通群像劇って、なにかの「場」とか、「イベント」とか、一本ストーリーの主軸になるものがあって、それに翻弄されたり対抗したりしながら、イベントを乗り越える。そして、成長するみたいなところなんだけど。 その一本の主軸になるものがなかったように思う。だから、いろいろプロット(ネタ)はあって、それに振り回されているというか、ちゃんと統合できてないかんじだよね。 あそこに死体があって、それが消えたっていうのはこの場合のイベントになってなくて、ホンとしては、そのイベントで、みんなが「思い始めたこと」に焦点があたっているから、この場合のイベントになり得てない。 だけど、あるイベントを見た十人十色それぞれに思い浮かぶ感情や風景。そこを群像劇として扱おうとした手法はひじょうに面白くて、個人的には非凡と言いたい。けど、他に同じ例はけっこうあるかもしれないので、留保する。 ・スーパーの近くで、死体を見た人が、そのあと集いはじめるという設定なんだけど、死体に集う人々のプロローグから、人が集まりだすところの設定が、演出がうまくいってないからわかりにくい。これは、テクニカルももっとアイディアを出す必要があると思う。 ・全体的に演出が効いてないかんじするなぁ。立ち位置が整理されてないとか、デハケがこなれてないとか。 8箇所くらいにエリアが分割されてるんだけど、デハケの整理がされてないまま、無理のあるエリアまで移動したり、というシーンが散見。これは、演出・舞台監督の責任。 ・みんな人生語り過ぎだし、説教的なシーンが多い。しかし、これはこの芝居のいいところというか魅力だと思う。それを演劇構造にひっつけてくれて、もっと気持ちよく騙して欲しい。 ・感動的なシーンでそれっぽい音楽が流れるという曲の使い方で、それはそれでいいんだけど、音の落とし方が変。あの構成なら、今きっかけになってるところの、次のセリフに紛れて落とすようにしないと。音は入れるきっかけは簡単に見つけられるけど、それ以上に切るきっかけを見つけるのが難しいんだ。切るきっかけが見つからないから、入れたくても入れられないってこともある。 ・舞台と客席の間には、パンチを貼るべき(理由:http://sakuteki.exblog.jp/23601532/) ・舞台の高さをコントロールできていない。舞台を持ち上げるべきだった。(解説:http://sakuteki.exblog.jp/24043853/) ・最後の父娘のシーンは舞台ツラで座ってやってるから、多くのお客さんに見えてないんじゃないかな。これは、舞台監督の仕事。 ・照明、あたりが取れてないエリアが多々 ・平台一枚に照明のエリアをつくる☓8なんだけど、日本の旗の赤いところの広さくらいにしかあたりがとれてない。(しかも、そこ役者が移動するから、ちょい難易度は上がる) ・関係ない照明がついてたりとか ・フロントとシーリングつってるのに、使ってなくて、役者の顔が見えない。 ・ぽんは、調光室からだと床面がよく見えるので、床面合わせのシーン作りになってしまったりするけど、お客さんは床面見ないからね。お客さんが見るのは役者。 ・衣装に配慮がない。持ってる服でそれっぽい服をチョイスしてきたという感じ。 個人スーパーでもマスクや化粧品を置く規模の店長はネクタイしろとまではいわないが、あれはないだろう。 或る男の衣装もひどい。死神的というかダーク面のある存在で黒のチョイスはわかなくもないが、チープ過ぎる。 もうちょっと工夫はないものか。 多分みんな衣装が舞台に及ぼす影響に興味がないんだろうと思う。そうなると、あの雑な仕事が生き残る。 ・全体的に、みんな勉強不足というかんじがした。あんまり芝居見てないんじゃないかという感じもする。役者に1つ2つ穴があるとか、テクニカルの一部で穴があるとかは、しょうがないとも思うけど、そういう感じじゃなかった。 この作品の根本に非凡なもの、光るものがあるとしても、これだと輝きようがない。
by sailitium
| 2018-02-19 12:31
| 観劇して|感想・批評
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