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福岡・九州地域演劇祭
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2017年 11月 20日
これが、全体的な感想。 今年50本くらい見るとしたら、ベスト5に入ってきたかんじ。 最初の前説は、テンション高い滑り芸、笑うまでやる的な芸。内輪感も強く。こういう入りで、まともな芝居はなかなかないので、しょうじき来たことを後悔した。 けど、開演してすぐの展開が良かった。役者が基礎ができてて、しっかりしていることがわかる展開だったので、座り直して見た。 最初は、どう楽しませてくれるんですかね、、、お手並み拝見しますよ、、、ってかんじでみてた。 (前売2000円の芝居は、基本こうなります。ラーメンで言うと800円のラーメンですからね。) しかし、最後には拍手喝采してしまった。見に行ってよかったよ。 もうちょい、書くと。 男性3人による熱血系演劇。いわゆるフィジカルシアター。1人はメロスを演じ、他の2人はマルチマンとしていろんな役を演じる。 マルチマン、、、一人で10役とか、いろんな役をやるキャスト ジャンルinジャンルであったり、目先の笑いを取りに行くための世界観逸脱など、クオリティが高い舞台作品とはいいにくい作り。しかし、身体性の魅力がずっしりとあって、舞台作品を演劇的に成立させた。 脚本は、走れメロスを下敷きにしている。そして、主人公はメロスでもあり、 劇団短距離男道ミサイルのタカシでもある。 ギリシャ風の半裸の衣装。上半身は裸。3人ともドマッチョまではいかないけど、鍛えられた体だ。 舞台を挟む形で客席があり、上手と下手にスクリーン。ここにいろいろスライドが出たり、映像が流れたりする。 舞台上にはルームランナー。ここをタカシメロスが走ることで、メロスの走るシーンをやるという演出。 走れメロスのセリフでストーリーをすすめながら、タカシとして、劇団活動を続けていることや、そのことによる家族との摩擦、ちょっといい話などなど展開。 その他、本筋とはあまり関係ない強引なネタハサミや、本筋とはまったく関係ない余興があったり。 メロスのセリフ1/3、ネタの時間1/3、劇団員としてのタカシのセリフ1/3みたいなかんじかな。 劇団サイトには「ハイクオリティ」という単語があったと記憶。ハイクオリティという言葉の定義にもよるけど、方向性はハイクオリティではないよなと、、、、 B級テイストの娯楽感動作品ってところじゃないか。「東北を代表する劇団」には、このツアーを成し遂げた事で達成している感じがする。わらび座とかの有力劇団もあるけれど、小劇場系としては少なくとも。 「このまえの客演の時の、この写真はなんだ!」とかいって、うちあげで寝てしまって、そのとなりに女性が4人くらいいるような写真が、劇中にスクリーンに出たりする。 このときのタカシのリアクションがほんとにいい*ので、やっぱこういうのは素直におもしろいわけですよ。 作品のクオリティは下がるけども。 *アドリブで暴露されたみたいな展開で、タカシもアドリブ的なリアクションするのだけど、ほんとに初見の驚きがちゃんとでていて、ほんとうにうまい。 タカシ・メロスのパフォーマンスがすごくて、やっぱずっと走っているという一生懸命さがあって、言うことなすことが心にすっと入ってくる。 演技も非常にうまい。 尺80分で、うち正確な時間は、わからないけど20分-30分くらいは走っていて、それでもちゃんとセリフを回す。ほんとすごい。 ベタベタなギャグをやっていて、急にマジメなメロスシーンになっても、違和感がないというか、しっかりとした説得力があるんだよね。 普通は、そんな強引な戻し方をしたら、ご都合主義的に見えてしまうんだけど、そういう違和感がなかった。 身体性を中心とした演出論が舞台作品に一本筋を通しているから、ハチャメチャなことをやっていても、本筋(メロス)に戻ってきても、大丈夫なんだろう。 これだけ振れ幅の大きいハードランディングをやっても、いささかも揺れを感じさせることなく着地できる演出論は、この劇団が切り開いた演劇的な成果だなという感じがした。 最後の、メロスが「俺を殴れ」とかいうシーンは、違和感なく感動的だったんだよね。あんだけデタラメやりながら。 そのまま最後は、踊ってカーテンコール。拍手喝采してしまった。 三人の男優のパンツに千円札を入れて、グッズも買いたくなったほどだ。 地方で演劇をやっているという事の内輪ネタが多いジャンルinジャンルの作品だったので、一般の観客にはお勧めしにくいかな。 それと、メロスのストーリーやテーマと、私的な劇団員としての物語に重なる所がなかった。これは脚本のクオリティが高いと言いにくい理由。 だけど、そういうのを吹き飛ばす、役者のテンションと身体性で、冒頭の全体感想になるかんじです。 (本文中にまとまりきれなかったおまけ) でも、個人的にはメロスがセリヌンティウスを叩くところ、抱き合うところは、素に戻らずにやってほしかった。 けっこうマジで感動的なシーンになっていたんじゃないかと思う。 試練のシーンやゼウスのシーンも素直に面白かった。 試練のシーンでは、 胸に「試練」と書かれて、 全身黒タイツの男が2人出てくる。そして、映像でメロスに試練を課す。 嫌いな食べ物を食べさせたりとか、早口言葉を言わたりとか、シェイクスピアの問題を出したりとか。 それで、オチ的に数学の三角関数の問題が出てとか。 ゼウスのシーンの、ものがいろいろ飛んでくるのも、よかった。欲を言えばもっと数がほしい。テクニカルスタッフや受付スタッフも風船を飛ばしてほしくなるほどだった。 あと、あの王様のイスはいらないんじゃないか。パイプ椅子とかであとは映像で出せばいいんじゃないか? 反対側のスクリーンにも出ちゃうけど、王様がイスに座るシーンでは、そっちを見ている人はいない。 無用のイスがあり続けるほうが、マイナスかなと。 55歳の女性、フリーアナウンサーの余興、エロ系下ネタでお嫁には行けない感じのネタだったけど、個人的にああいうのはスキだ。 /
by sailitium
| 2017-11-20 12:44
| 観劇して|感想・批評
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